貴陽から鎮遠へ

「貴陽」から電車に乗って「鎮遠」へ向かう。約6時間。


鎮遠」、日本読みで【ちんえん】。中国読みだと【ジェンユエン】。


ホテル前でタクシーを捕まえ、「貴陽駅」と中国語で書いて見せると、運転手は首を傾げて「火車(日本語で汽車)か?」と尋ねてくる。私はなぜそんなことを訊くのかよく分からなかったが、「貴陽電車駅」とまた中国語で書いて渡すと、運転手は頷いた。


あとから気付いたことは、中国ではバスターミナルも「駅」だし、ハイウェイの入り口も「駅」。タクシー運転手は、バスか電車かと訊いたのだった。ちなみに、中国語でバスは「汽車」と書く。電車は「火車」。ややこしい。



無事、駅に着く。駅の入り口で荷物のX線検査を受け、待合室へ。いくつかの電車のナンバーが電光掲示板に表示されていた。自分が乗る電車ナンバーを確認、近くのベンチで待った。


電車到着の5分前になるとゲートが開き、ホームに入ることができる。この時に切符を切られる。


ホームに着くと、すぐに電車が入ってきた。


指定席に座ると、白人の男性が中国語で勢いよく話しかけてきた。とにかく何を言っているのかサッパリなので「アイアム ジャパニーズ」と誤解を解く。


ここまで、ほとんど外国人旅行者に会わずに来た。会うのは中国国内の旅行者ばかり。しかし、この中国に来て初めて会った白人、しかも、中国語ペラペラという妙な白人とその連れが、なんと、私の向かいの席だった。向こうも驚いていた。


出発してすぐ、中国語ペラペラな白人がいると聞きつけて、車掌さんと思われる人などなどが集まってきた。車掌さんから白人男性にいろいろ訊いている。楽しそうに話しをしているが、途中からなんだか白熱してきた。「ブッシュ」とか「アラブ」とか「イスラエル」とか言う言葉が聞きとれる。私の表情を見て、連れの白人女性が肩をすくめてみせた。


どうやら両者の意見は一致しないようだが、それはそれで会話は盛り上がり、なんだか楽しそう。そして、白人男性はどこかへ(多分、車掌たちの控え室)に連れられて行った。


白人女性に、「あなたは中国語が話せるの?」と尋ねてみると、「今、文法を勉強していて、発音は出来ないけど簡単な会話なら分かる。さっき彼らが話していたのは難しかったから分からない。私たちはイスラエル人で、、、まあ、そのへんのことよ」


私は彼らの話すつまった感じの言葉から、勝手にドイツ人だと思っていた。イスラエル人だったのだ。。。へーー。


せっかくイスラエル人と会ったわけで、色々訊きたい気もしたけど、私の英語力では「そうなんだ」と言うのが精一杯だった。。。。ちっ。


彼女たちも私と同じ「鎮遠」に行くらしい。お互いの旅のプランの話しをしていると、男性が帰ってきた。男性の名前はヤコブというらしい。おお、まさに! 女性の名前は聞いたけど発音も記憶もできなかった。。。。


彼女は学生。彼は教師で専門は中国。禁断のカップルなのか、別々の大学に所属なのかは不明。


それから、中国語の発音を教わった。日本語のガイドブックに書かれているように発音してもなかなか通じない。「私は日本人です」と「いくらですか」は、なんとかマスターする。


そんなことをしていると「鎮遠」についた。


彼らの申し出に甘えて、一緒に町までタクシーで移動。タクシーの運転手に聞いたホテルに向かう。ホテルのフロントには1泊180元と出ていたが、押しの強い先生のおかげで100元(1600円)で泊まれた。オリエンタルな家具、竹をあしらった日差しよけなど、雰囲気も良いし、なにより清潔。謝謝。



彼らから川下りに行こうと誘われたが、丁寧にお断りし、一人でぶらついた。


茶店で食べた、かき氷。めちゃめちゃ旨い!!!!
かき氷の上に、甘くない小豆や、果物(りんご、スイカ洋梨など)、ナタデココを小さく切ったもの、もちっとした寒天(?)などが乗っかり、練乳がかかっている。



鎮遠」の様子については、次回。